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職員の卒業にあたって考えたこと ~仲間から同志・家族へ~

先週の火曜日に、2年半にわたって事業と組織を一緒に創ってきたメンバーがクロスフィールズを卒業することになった。

実は正職員が卒業するのは創業5年間で初めてのことだったので、最初に卒業の話を聞いた時には本当にショックだった。その晩は夜もなかなか眠ることができず、組織とそこで働く仲間というものについて、色々なことを考えさせられた。

なんというか、卒業するメンバーがいるのは当然のことであると頭では分かっていたけれど、僕はどこかで、クロスフィールズで一緒に働く仲間は「家族」のようなものだから、この先もずっと一緒にいるかのような幻想を抱いてしまっていた。

もちろん、実際にそうした家族的な経営をしている組織もあるだろうけれど、クロスフィールズの場合、おそらくそういう形にはならない。情熱があって優秀な人材が加入して、クロスフィールズで思い切り活躍・成長する。その後は、ある人はずっと一緒に働くこととなり、ある人は卒業して別の場所でクロスフィールズの経験を活かして活躍していく。もちろん、戻ってくる人がいても大歓迎だ。

そんな、多様なキャリアパスを描ける組織になるのが、僕たちの目指すべき方向性だと思っている。そうすることで、より多くの人が門戸を叩きやすくなり、同時に、職員の入れ替わりによって組織の硬直化を防ぐことで、より強いチームになっていくと信じている。

そして、そんな風に考えれば、職員の卒業とは必然のことなのだ。そんな当たり前のことに創業5年でやっと気づいて、少し時間はかかったけれど、彼女の卒業を徐々に受け入れることができた。


ただ、とはいえ一緒に働く仲間が去っていくということは、なんとも言えないくらい寂しいものだ。

今回卒業するのは、僕の直下で広報とバックオフィスを担ってくれていたメンバーで、本当に本当に信頼していたし、なんというか、一緒に数々の修羅場を超えてきた戦友のような存在だった。

思い返してみると、楽しい思い出よりは大変だった思い出のほうが多い気がして、そのことには申し訳ない気持ちしかない。組織としても僕個人としても、この2年半はずっと未熟さを露呈し続けてしまったようなもので、彼女には沢山の苦労と心配をかけた。もっと僕がしっかりしていれば、彼女ももう少し楽な思いをできたかもしれない。

ただ、それでもひとつだけ誇れるのは、彼女がとても前向きにクロスフィールズを卒業してくれるということだ。

彼女の新しい挑戦を聞いて、それがとても彼女らしいもので、僕は素直にそれを心から応援したいと思った。何よりも、彼女が前を向いて卒業してくれるということが本当に嬉しかった。

色々なアップダウンもある中で、もっとネガティブな心境で去ってしまう可能性のある局面も、沢山あった。でも、そうした壁をしっかりと乗り越えて、こんな幸せな気持ちで彼女を送り出せる状態をつくれたことは、クロスフィールズというチームをちょっと褒めてもいいんじゃないかとも思っている。

そんなわけで、彼女の最終出社日には、チームのメンバーみんなで、彼女のこれまでの貢献に心から感謝をするとともに、彼女の新たな船出をみんなで盛大に送り出した。文字通り、大声でエールも送った(まなぶ、いつもありがとう)。

彼女の卒業プレゼンを聞いていて改めて思ったことがある。

メンバーの卒業というのは、団体の側にとっても決して喪失なんかじゃない。同じ世界観を強く共有しているメンバーが卒業して、クロスフィールズでの経験をもとに新天地で活躍していくということは、組織の外にも僕たちの目指す世界観が広がっていくということを意味する。所属する組織は変わっても、同じ生態系(エコシステム)のなかでお互いに想いを持って働いている限り、ずっと「同志」であり、これまでと変わらない「家族」の一員なのだ。

そんな風に思わせてくれた彼女と、そんな送り出し方をしたチームのメンバーには、感謝しかない。

明日から新天地での新しい挑戦を始める家族の一員に、もう一度、心からのエールを送りたい。

どうかどうか、自然体で頑張って!
もらったアドバイスの通り、僕もチームメンバーと家族と自分を大事にします!!

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NPO法人クロスフィールズ
小沼大地(@daichi0715

※ 当記事はNPO法人クロスフィールズ代表小沼の個人的著述です。
※ クロスフィールズでは現在職員を募集しています。詳しくはこちらまで。

INSEADでの経験の報告会を開催します!(2/25 19:30-@目黒)

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早いもので、シンガポールで開催されたINSEAD Social Entrepreneurship Programme(ISEP)に僕が参加してから約2ヶ月が経ちます。かなりマニアックな内容だったものの、体験談をブログに残したところ、意外なことにそれなりの反響を頂きました。

↓僕の体験記はこちら
概要編 http://girgis.blog93.fc2.com/blog-entry-177.html
学び編 http://girgis.blog93.fc2.com/blog-entry-178.html

で、反響があったことに気を良くして「報告会をやります!」と宣言してしまったこともあり、この度、2月25日(木)の夜にちゃんとした報告会を開催することにしました!

ただ、僕が学んだことをそのまま話すだけではつまらないので、ETIC.さんの力をお借りして非常に贅沢な企画に仕立てあげさせて頂きました。(色々な背景があり、J.P.モルガンさんの協賛でETIC.が実施しているIMPACT Lab. という企画に乗っからせて頂いてます)

なにが贅沢って、なんと、豪華ゲストにお越し頂きます!

ソーシャルベンチャー・パートナーズ(SVP)東京のファウンダーであり、慶應義塾大学で特別招聘准教授をされている「いのさん」こと井上英之先生に僕の学びを引き出してもらう形で、この報告会を進めていきます。

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いのさんもShumacher CollegeというUKの大学が開催している "The Right Livelihood Programme"に参加されたばかりということで、ここでの学びを披露して頂きながら、会場の皆さんと一緒に学びを深めていければと思っています。

そして、会場も贅沢です。
Impact HUB Tokyoさんの超素敵でクリエイティブな会場で開催させて頂きます。

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集客は、僕のブログでコソッとだけ宣伝をして、それに気づいたマニアックな人たちと、ETIC.さんの呼びかけてくださる社会起業の実践家たちだけで、小規模かつアットホームにやりたいと思っています。

2つの海外プログラムでの学びを題材に、日本のソーシャル・ビジネスやCSRの実践者たちが集って、あーでもないこーでもないと、ソーシャルインパクトの生み出し方について議論を深めていくイメージです。

そんな議論に入ってみたい方、ISEPやShumacher Collegeのプログラムに興味がある方、そして、欧米の先進的な理論・実践を日本のソーシャルセクターとしてどのように吸収していくべきかに興味があるというマニアックな人、ぜひともお越し下さいー!

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「ソーシャルインパクトをうみだす理論と実践知の最先端」
~INSEAD(シンガポール)&Shumacher College(イギリス)の
   社会変革リーダー向けプログラムから学ぶ~
      日時:2016年2月25日(木)19時30分〜21時30分
      場所:Impact HUB Tokyo@目黒
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 IMPACT Lab. (企画・運営:NPO法人ETIC. / 協賛:J.P.モルガン)
             presents "Breakthrough Dialogue session"

<開催概要>

日時:2016年2月25日(木)19時30分〜21時30分(開場19時10分~)

会場:Impact HUB Tokyo
(JR山手線・東京メトロ南北線・都営三田線ほか「目黒」駅 徒歩10分程度)
http://hubtokyo.com/

参加費:1,000円(ドリンク代・軽食代に使わせていただきます)

当日プログラム:詳細は未定

定員:40名程度(万が一、応募多数の場合は抽選とさせて下さい!)

申し込み方法:
下記URLに必要事項をご記入の上、ご登録ください。
http://ow.ly/XX190

申し込み期日 : 2016年2月22日(月) 9:00
※先着順のため、上記より早く締め切らせていただく場合がございます。


当初想定を大幅に上回るお申し込みをいただいたため、
申し込みを締め切らせていただきました。ありがとうございました。



<問い合わせ先>
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IMPACT.Lab 事務局(NPO法人ETIC.内)担当:山崎、小泉
〒150-0041 渋谷区神南1-5-7 APPLE OHMIビル4階
TEL: 03-5784-2115
MAIL : incu@etic.or.jp
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ではでは、ぜひお越しをー!!!

NPO法人クロスフィールズ
小沼大地(@daichi0715

※ 当記事はNPO法人クロスフィールズ代表小沼の個人的著述です。