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逃げ切った世代、逃げ切ろうとする世代、逃げ切れない世代

正月に「C世代とは誰か」という記事を書いたけれど、
僕はこの「世代」という考え方がけっこう好きだったりする。

もちろん世代論というのは個々人の特性を無視した乱暴な議論なわけだけど、
一方で、単純化することで、時として何か新しいことに気付いたりもするものだ。


最近僕が強く思うのは、今の20-30代の人間たちというのは、自分たちが
「逃げ切れない世代」であるとハッキリ自覚しているということだ。

今の60代-70代というのは、行動経済成長期にサラリーマン人生を歩んで
バブルの絶頂を経験して引退していった、ある種の「逃げ切った世代」としよう。

それに対し、40-50代というのは、日本経済は傾きかけているものの、
全力で既存のレールの上を走っていれば何とかなると思っている
「逃げきろうと必死な世代」と捉えることができるかもしれない。
(※ 繰り返しですが、世代論なので全員を指しているわけではありません)

そして自分たち20-30代というのは、既存のレールの上を走っていても、
その先には、上の世代が歩んだ時のような道は続いていないことを本能的に
悟っていて、強い強い危機感を持っている世代なんだと思う。


実際、マクロミルの調査によれば、「一番幸せなのはどの世代だと思いますか?」
という質問に対して、20代の46%、30代の54%が「親、祖父母世代」と答え、
50代以上、特に60代では「自分の世代」という答えが圧倒的だったという。

これはなかなか、とてつもなく絶望的に見えるデータなんではないかと思う。


ただ、これをちょっと(思い切り?)ポジティブに捉え直してみると、
既存の価値観で考えたら不幸過ぎる自分たちの世代だからこそ、
既成概念を覆すような、とてつもなく革新的なアイデアや思想を生み出せるとも思う。

普通に歩いていたら「この先に道はありません」という標識が出ているのだから、
「だったら新しい道を行こう」と思うのは、もしかしたらすごく自然なことかもしれない。


そして、このオリジナルの世代論でもう1つ思っているのは、
「逃げ切った世代」である60-70代と「逃げ切れない世代」の20-30代は、
実は限りなく同じ想いを共有しているかもしれないということだ。

「逃げきった」と感じている60-70代の方々には、これからいかにして
社会に対して恩返しをしていこうかと真剣に考えていらっしゃる方が多い。

一方、「逃げ切れない」と感じる20-30代は、これから自分たちが幸せに生きるために
何とかして社会を変えていかないといけないと思っている人間たちが非常に多い。

若くて活力のある20-30代と、経験豊富で時間とお金もある60-70代という
2つの世代がタッグを組むというのは、なかなかベストマッチなんじゃないだろうか。


実は、事業上でもこの2つの世代を繋いで世の中を変えていくという
「サンドイッチ作戦(?)」にチャレンジしたいとも最近企んでいたりする。

というわけで、タッグを組んで下さる60-70代の方々、お待ちしております!


NPO法人クロスフィールズ
小沼大地(@daichi0715
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