日本人のキャリアと会社の新制度
- Day:2010.07.01
- Cat:会社員時代(日本編)
やっぱり日系の会社とは違うところも多くて、
友人には驚かれてしまうようなユニークな制度も沢山存在する。
その中でも極めつけなのが、最近始まった3年間の修行期間の制度。
これは、学卒で入社した社員が、2-3年くらい働いたら、
社外で修行を積むために一度会社を辞めなければいけないという制度。
この期間に、他の会社で働いたり、MBAを取得したり、起業したりと、
2-3年程度の様々なチャレンジをして成長を遂げて会社に戻ってくるわけだ。
(そのまま戻ってこない場合もあるらしいのだけど…)
なんとも不思議な制度だけど、世界各地の支社で長年続いている制度というから、驚きだ。
突然の日本での導入に驚きはしたものの、個人的には、非常に素晴らしい制度だと思っている。
前々から主張しているけれど、日本人のキャリアは非常に画一的だと思う。
会社選びは大学3年生という人生経験がそこまで豊かでない時代に行われ、
その結果、まるで受験戦争のように「就職偏差値」とやらの高い企業に学生が群がる。
そして、一度就職してしまえば、その組織の中で出世していくことがその人のゴールになる。
転職の機会も、最近増えてきたとはいえ、まだまだ少ない。
結果として、日本人は、自分自身の進むべきキャリアということを
真剣に考える機会がほとんど与えられることなく、人生を歩むことになる。
そんな中、今回うちの会社で始まった制度では、期せずしてのこととは思うが、
自分自身のキャリアを真剣に考え、実際に決断をする機会を強制的に与えられる。
一定期間の就業経験を経てからキャリアを考えられることに加え、
戻ってくる先がある程度保証されているという状況があることで、
自分の興味・関心に真摯に向き合った決断をすることが可能になっている。
実際、同僚たちは、MBA取得や他企業で働くという進路だけでなく、
NPOの世界に飛び込んだり、研究者の道に進んだりと、とても幅広い進路を取っている。
ま、会社で評価されない限りはこの制度も適用されないわけで、
自分がその恩恵を受けられるかどうかはまったく分からないわけだけど、
単純に、こんな制度がもっと世に溢れていたら、
日本人ももっと色々なことにチャレンジできるんじゃないかと思う。
日本人のキャリア、もっと多様になったらいいんだけどなー
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