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つながる【Connected】ということ

先週「C世代」について書いてみて、嬉しいことに、色々な方からコメントを頂いた。
ということで、せっかくなので、もう少しこのテーマで記事を書いてみようと思う。

日経新聞によるC世代の紹介:
コンピューター(Computer)を傍らに育ち、ネットで知人とつながり(Connected)、
コミュニティー(Community)を重視する。変化(Change)をいとわず、自分流を
編み出す(Create)。ジェネレーションC、未来へ駈ける。


この中に出てくる、"Connected"という言葉に注目してみたい。

たしかに、いまの世の中は、人と人とがつながりやすくなっている。
FacebookやTwitterを使えば、大げさではなく、
本当に簡単に世界中の誰とでもつながりを持つことができる。

おそらく、1人の人間が持つ知り合いの人数というのは、
一昔前と比べたら爆発的に増えたんじゃないかと思う。

でも一方で、そんな時代だからこそ、表面的な関係ではない、
深い部分でつながりあっている仲間の存在こそが
とても価値のあるものになってきているとも感じている。


僕は4年ほど前から、コンパスポイントという名前の、
「情熱の魔法瓶」という恥ずかしいキャッチフレーズを掲げた
同世代向けの非常に熱苦しいコミュニティを運営している。

このコミュニティは、はじめは大学時代の部活の同期4人だけで
始めた小さな集まりだったが、「こいつは熱くて気持ちいい奴だ」と
自分が自信を持って推薦できる人だけを紹介制で広げていくという
ルールのもと、これまでに沢山の同世代が集まってきてくれた。

自分たちがとっている人とのつながり方は、FacebookやTwitterで
ちょっと興味分野が重なる人と気軽につながっていく方法とは、
ある意味、真逆といっても良いような原始的なやり方じゃなかろうか。

でも、僕やメンバーたちが、コンパスポイントという
コミュニティをかけがえのない大事な場所だと思っているとしたら、
その源泉はこのあたりにあるんじゃないかなとも思っている。


ネットを介してつながりあう場合というのは、ほとんどの
ケースにおいて、何かしらの興味分野やキーワードなどを軸として、
特定の目的に基づいて集まっている場合が多いように思う。
一方、自分たちのような組織では、そこが決定的に違っている。

設立当初からコンパスポイントのアドバイザーをして下さっていて、
コミュニティの専門家であるNPO法人CRファクトリー代表の
呉哲煥さんから、何年か前に頂いた言葉がある。

「君たちの資産は、仲間たちのつながりそのものだ」

この言葉には、すごくハッとさせられた。もともと自分は、
全ての組織には当然目的があって、その目的が達成できないのであれば、
その組織は解散してもよいのではないかと思っていた。

でも、呉さんの言葉を借りれば、「本当に価値のあるコミュニティなら、
仲間たちが求めていることをできていれば、それでいい」のである。

つまり、「つながること」を目的にしたコミュニティにおいては、
参加者や運営者がその時々に必要としていることや楽しいと思えることを
できてさえいれば、それで十分に組織としての価値があるということだ。


もちろん、どっちが正しいとか、そういうことではない。

でも僕は、これから益々ネットを介したつながりが増えていく中で、
そういう人間同士のつながり自体を目的とした変なコミュニティが
少しくらいはあってもいいんじゃないかなぁと、けっこう思うんです。

10年後も20年度も、じいちゃん・ばあちゃんになった時にも、
仲間で集まって一緒にワクワクすることをしていたいなぁなんて、
僕たちの妄想は、どこまでもどこまでも、膨らんでいきます。

NPO法人クロスフィールズ
小沼大地(@daichi0715
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